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都市計画道路予定地の土地を売りたい|スムーズに売却するための条件を解説

都市計画道路予定地の土地を売りたい|スムーズに売却するための条件を解説

自分の所有する土地が「都市計画道路」の予定地にかかっていると知ったとき、「本当に売却できるのだろうか?」と不安に思う方は少なくありません。

結論から言えば、予定地内の不動産売却は可能です。

しかし、建築制限などの法的制約があるため、通常の物件と同じ進め方では買い手が見つかりにくい、あるいは価格が大きく下がってしまうという現実もあります。

本記事では、特殊な制限を抱える土地をスムーズに売却するためにクリアすべき条件を整理しました。

市場で一般客に評価されるケースから、自治体による買収、専門業者への相談が必要なケースまでを解説します。

この記事でわかること
  • 都市計画道路予定地でも売却できる理由
  • 売却難易度
  • 売却するための条件
目次

都市計画道路予定地とは

都市計画道路予定地とは、都市計画法に基づき、将来的に公共の道路として整備することが決定されている土地のことです。

つまり、行政が長期的・計画的な街づくりのために「ここは道路にする場所」と指定している状態です。

この指定を受けた土地には、将来の道路工事を円滑に進めるため、建物の建築に対して厳しい制限が課せられます。

具体的には都市計画法第53条に基づき、以下の条件を満たさなければ、新築や建て替えの許可が下りません。

  • 階数が2階以下であること(地域によっては3階まで緩和される場合あり)
  • 地階(地下室)を有しないこと
  • 主要構造部が木造、鉄骨造、コンクリートブロック造など、容易に移転・除却ができること

つまり、所有者は自分の土地であっても自由な活用が制限され、法的には「将来的に建物を壊し、行政に譲り渡す(収用される)ことが前提の土地」として扱われます。

また、計画が数十年以上実行されないケースもあれば、急に事業が具体化して建築が一切できなくなる(事業決定)ケースもあり、売却における価格や流動性を下げる根本的な要因となります。

売却の成否を分けるのは事業段階の進捗状況

都市計画道路予定地の土地売却において重要なのは計画の進展度合いです。

段階によって買主のターゲットや金融機関の評価が全く異なるため、物件が置かれた状況を正確に診断する必要があります。

計画決定段階

道路にすることが決まっているものの、具体的な事業着手の時期は未定の段階です。

売却は可能ですが、将来的な収用リスクを織り込んだ取引が求められます。

計画決定物件に課される建築制限

都市計画法第53条および第54条に基づき、建物の新築や建て替えには知事等の許可が必要となります。

原則として、階数が2階以下で地下を持たず、かつ木造や鉄骨造など「容易に移転・除却ができる構造」であることが許可の条件です。

この制限により、3階建ての住宅や堅固な鉄筋コンクリート造のマンションを建てることは事実上不可能となり、土地の高度利用が制限されます。

緩和路線の指定による制限緩和

自治体によっては、特定の路線を「建築制限緩和路線」に指定している場合があります。

この場合、一定の条件(構造上の工夫や将来の除却の確約など)を満たすことで、予定地内であっても3階建ての建築が可能になるなど、通常の制限よりも緩やかな基準が適用されます。

緩和路線に該当するかどうかは土地の活用価値を大きく左右するため、売却時には必ず確認すべき項目です。

事業決定段階

予算が確定し、具体的な用地買収が始まる事業決定の段階に入ると近い将来道路になることが確定します。

この段階になると、数年以内に建物を取り壊して立ち退くことが前提となるため、居住目的で土地を探している人がいなくなります。

事業認可後の売却が事実上困難に

都市計画法第65条により、事業認可後は土地の形質変更や建物の新築等に厳しい制限がかかります。

数年以内の立ち退きが確実視されている物件を、あえて居住目的で購入する一般の買主は存在しません。

そのため、市場での流動性は極限まで低下し、売却先は立ち退き補償を前提とした一部の専門業者か、あるいは行政による収用を待つ以外に選択肢がなくなります。

資産価値に与える影響

道路として収用される面積が敷地の一部である場合、残った土地(残地)の評価が重要になります。

収用される面積が小さく、残地が依然として住宅地としての機能を維持できるのであれば、資産価値への影響は最小限に抑えられます。

しかし、収用後に残る土地が極端に狭い、あるいは三角形などの不整形な形状となり再建築が困難になる場合は、土地としての資産価値は著しく下落することになります。

金銭補償

行政による収用が行われる際は、損失を補填するための金銭が支払われます。

補償金には土地の代金だけでなく、建物の移転費用、塀や庭木などの撤去費用、さらには引越し費用といった動産移転料まで含まれます。

市場での売却が困難な物件であっても、この補償を得ることで経済的な損失を補うことが可能です。

また、収用による売却では税制上の特例として「5,000万円の特別控除」が受けられる場合があり、税金面で大きく優遇されるメリットがあります。

ただし、収用時期を決めるのは行政であるため、自分の好きなタイミングで売って現金化できるわけではないことが注意点です。

都市計画道路予定地の土地を売却するための要件

前述した法的制限や市場性の低下を考慮した上で、円滑に売却を完了させるためには、以下の実務的な要件を整理し、適切な買主を選択することが求められます。

建築制限の緩和路線の確認

スムーズな売却を左右する大きな要件の一つが、自治体による「建築制限緩和路線」の指定の有無です。

指定路線であれば、本来は2階建てまでに制限される予定地内であっても、一定の条件を満たすことで3階建ての建築が可能になります。

この指定がある土地は活用価値が通常よりも高く評価されるため、一般の買主や住宅メーカーによる購入検討が容易になります。

収用後の「残地」の有効性

敷地の一部のみが道路にかかる場合、収用後に残る土地(残地)の面積と形状が売却の可否を決定します。

残地がきれいな形で、かつ法律に適合した再建築が可能な面積を確保できていることが市場価値を維持するための条件となります。

逆に、残地が極端に狭い、あるいは不整形になることが明らかな場合は、一般の買主への売却は困難になるため、専門業者への相談を検討すべき基準となります。

確実な現金化のための売却先選び

予定地物件の売却が停滞する主な原因は、買主の住宅ローン審査が否決されることにあります。

多くの金融機関は、将来の取り壊しを前提とした物件への融資に慎重なため、確実に売却を成立させるにはローンの可否に左右されない買主を選ぶことが重要です。

自己資金で購入する専門業者であれば、融資による契約白紙のリスクがなく、現在の市場価値に基づいた迅速な売却が可能になります。

まとめ

都市計画道路の予定地にある家をスムーズに売却するには、緩和路線の有無や残地の評価、そして住宅ローンの融資適格性という、専門的な関門を整理しなければなりません。

行政による収用を待つことは一つの選択肢ですが、時期の不透明さを嫌い、早期の解決を望むのであれば、専門業者への直接売却が最も確実な手段となります。

当社では、他社や金融機関が敬遠しがちな予定地物件についても、将来の収用リスクや緩和措置を精緻に評価し、自社で直接買い取りを行っております。

建築制限を抱えたままの状態で、迅速かつ確実に所有者責任を解消することが可能です。

都市計画道路予定地の土地の売却でお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。

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