事故物件を所有していると、できるだけ高く売りたい、すぐにでも手放したいと思う方もいるでしょう。しかし「事故物件は売れるの?」「具体的にどうすればいいかわからない」と、頭を悩ませているのではないでしょうか。
結論、事故物件は査定できます。しかし、一般的な不動産を売却する場合とは異なるため、事故物件の査定には押さえておくべきポイントがあります。
本記事では、事故物件の査定方法と注意点について解説します。信頼できる不動産業者の選び方についても紹介しますので、事故物件の売却を考えている方は参考にしてください。
事故物件でも査定してもらえる?
事故物件を所有している、または相続したものの、売却できるのか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、事故物件でも査定や売却は可能です。
ただ、通常の不動産物件とは異なる点がいくつかあります。まずは、事故物件とは何か、また、どのような基準によって事故物件となるのかなど、基本的な情報について知っておきましょう。
そもそも事故物件とは
事故物件とは「自然死や事故死以外の死」「特殊清掃が必要になる死」が、発生した物件のことをいいます。具体的には、自殺や他殺が発生した場合、さらには自然死や事故死でも特殊清掃が行われた場合には、事故物件として扱われます。
2021年10月にガイドライン[001426603.pdf
↑宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン|国土交通省 不動産・建設経済局 不動産業課]が策定される以前は、人の死が発生した物件すべてを事故物件と呼ぶケースが多くありました。しかし、ガイドラインにより、自然死や不慮の死であれば告知義務がないと明確化されました。
ただし、前述のとおり、自然死や不慮の事故死であっても、特殊清掃(死後、長期間発見されなかった場合に害虫駆除や臭気を除去すること)が行われていれば、事故物件とみなされます。
また、心理的瑕疵がともなう物件も事故物件とみなされます。心理的瑕疵については、次の章で詳しく解説します。
事故物件の基準
物件の欠点、つまり瑕疵には、大きく分けて心理的瑕疵、物理的瑕疵、法律的瑕疵の3つがあります。事故物件かどうかを判断するには、買い手が心理的瑕疵を感じるかどうかが重要といえます。
心理的瑕疵とは「もし事前にその事実を知っていたら契約しなかった、または減額を申し立てた」と、買い手が感じるような事象のことをいいます。たとえば、過去に殺人、自殺、事故、火災などが発生していた場合、買い手が嫌悪や不快に思う可能性が考えられます。
物理的瑕疵とは、構造に損傷や欠陥があったり、白アリ被害があったりといった建物の物理的な欠陥のことをいいます。
法律的瑕疵は、年月が経過し現行の法律や条例に合っていない状態のことをいいます。建ぺい率や容積率がオーバーしている、接道義務に違反しているなどがあげられます。
こちらの記事では、事故物件の売却について解説しています。事故物件の相場や告知義務も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
事故物件の査定方法とは?
事故物件を売却するには、適切な価格設定が必要です。そのため、まずは査定を受けることから始めましょう。
ただ、通常の不動産査定とは相違点が多いため、事故物件の査定には特有の注意点があります。一括査定、机上査定、訪問査定の3種類の査定方法がありますので、それぞれ詳しくみていきましょう。
一括査定
一括査定とは、不動産の情報を入力することで複数の業者から査定結果を受け取れるサイトのことをいいます。複数の業者を比較検討できるため、よりよい条件で売却できる可能性が高まります。
一括査定に必要な情報は、不動産の住所、広さ、築年数、種類(戸建て・マンション・土地など)です。これらを専用フォームに入力すると、数日で査定結果が届くシステムとなっています。
査定結果が出るまでが早く、不動産業者ごとの査定額やサービス内容を容易に比較し検討できるため、忙しい方でも効率的に不動産売却を進められる点がメリットです。
机上査定
机上査定は、不動産に関するデータや資料のみを用いて行う査定方法のことをいいます。査定結果が出るまでの手順がすべて机上で完了するため、机上査定と呼称されています。机上査定では物件を訪問しないため、簡易査定と呼ばれる場合があります。
机上査定では、物件の所在地、築年数、市場の相場、過去の不動産取引事例などを参考に査定額を算出します。短期間で査定結果がわかるため、気軽に利用できるのがメリットです。しかし、実際に物件の状態を確認しないため、訪問査定と比較して査定精度が低くなってしまう点がデメリットといえます。
そのため、机上査定はあくまで目安としてとらえるといいでしょう。より正確な査定額を知るためには訪問査定がおすすめです。
訪問査定
訪問査定とは、不動産業者の担当者が実際に物件を訪問し、状態を確認する査定方法です。机上査定では把握しきれない、物件の状態や周辺環境を直接確認できるため、より正確な査定額を算出できます。
騒音の有無、交通アクセスのよさ、隣接物件との境界線、日当たりなどをチェックできる点がポイントといえます。マンションでは、管理状況や共用部分もチェック可能です。
不動産所有者と不動産業者の担当者が一緒に物件を訪問するため、担当者から売却に関するアドバイスも、もらえる点がメリットです。また、机上査定よりも精度が高く、適正な査定額を算出可能です。
不動産を売却する際は、机上査定に加えて訪問査定を必ず行うようにしましょう。
事故物件の査定価格は通常よりどれくらい下がるのか?
ここからは、事故物件の査定価格は通常の物件と比較した場合どれくらい下がるのかを解説します。事故の種類による価格変動と、家賃価格についてもあわせて紹介しますので、査定の際の参考にしてください。
事故物件の売却価格は通常物件よりも安い
事故物件を売却する場合、一般的な物件よりも価格が下がることは避けられないでしょう。事故物件の売却価格は、相場よりも10〜50%ほど安くなるといわれています。
事故物件は告知義務があり、事故物件であることを事前に伝えておく必要があります。そのため、事故の内容によっては、購入希望者に心理的な抵抗感を与えてしまうため、買い手がつきにくくなってしまいます。
事故の種類によっても下落率は変わりますが、あくまでも目安と考えましょう。実際の売却価格は物件の状態や周辺環境、市場の状況によって変動するためです。
正確な売却価格を知りたい場合は、事故物件の取り扱いに慣れている不動産業者に査定を依頼しましょう。事故物件は買い手がつきにくい傾向があるため、一般的な不動産業者では査定が難しい場合があります。
専門性の高い不動産業者であれば、事故の内容や状況を考慮したうえで適切な売却価格を算出してくれるでしょう。
事故の種類による価格の変動
事故物件の価格は、事故の種類によっても変動します。
孤独死の場合、発見が遅れると遺体の腐敗が進み、部屋に汚れやにおいが染みついてしまうことがあります。特殊清掃で除去は可能ですが、心理的な嫌悪感から買い手がつきにくく、売却価格は通常よりも10~20%ほど安くなります。
自殺の場合、亡くなった場所が部屋ではなく搬送先の病院だったとしても、自殺の事実を告知する必要があります。自殺があった場合、売却価格は通常よりも30~50%ほど下落します。
自殺の方法によっては汚染範囲が狭いため、減額割合が少なくなるケースもあります。しかし、買い手がつきにくく売れにくい状況は同じです。
殺人事件があった場合は、購入者から最も敬遠されやすいといえます。下落率は通常よりも50%ほどとなっています。
ニュースで大きく報道された物件は事件の記憶がいつまでも残りやすく、周辺住民からの印象も悪いため、買い手が極端に少なくなるといえるでしょう。買取価格が半額以下になることもあり、不動産業者でも取り扱いを拒まれる可能性があります。
事故物件の家賃も安く設定される
事故物件の家賃に明確なルールはありません。しかし、相場より20~30%安くなるといわれています。室内で人が亡くなっているという事実は、住む人に心理的な抵抗感を与えてしまうからです。
そのため、入居率を上げるために家賃を下げる、といった方法を取らざるを得ないといえるでしょう。
事故物件の査定に影響する要因
前章でお伝えしたとおり、事故物件の売却価格は通常の相場よりも下がります。さらに、売却価格は事故の内容だけでなく、物件本来の価値や売却のタイミングなど、さまざまな要因によって左右されます。
ここからは、事故物件の売却価格に影響を及ぼす要因についてチェックしていきましょう。
不動産本来の価値
事故物件の売却を検討する際、不動産本来の価値は売却価格を大きく左右する重要な要素です。それは、事故があってもなくても同様といえます。
たとえば、利便性の高い立地(駅から近い・商業施設や行政施設の充実度・学校から近いなど)は、不動産価値が高いといえます。一方、環境的瑕疵(騒音や悪臭など)がある物件は、事故がなかった場合でも資産価値は下がる傾向にあります。
さらに、専有面積、築年数、間取り、設備なども不動産価値に影響を及ぼす要素です。築年数が浅く、設備が充実している物件であれば、事故物件であっても需要はあります。そのため、売却価格の下落幅を抑えられる可能性があります。
物件の状態
物件の状態は、原状回復でどこまで元の状態に戻せるかが重要です。事件や事故後に血液や体液、汚物などが残っていたり、臭いが染みついてしまったりするケースでは売却価格は大幅に下落します。
自然死であったとしても、発見が遅れた場合は部屋が汚れてしまう可能性が高いでしょう。このような事故物件に対しては、特殊清掃を行い原状回復を目指します。
特殊清掃とは、表面的な清掃のみならず、除菌や殺菌、脱臭まで行う清掃のことです。この特殊清掃で、どの程度の原状回復が実現できるかが、売却価格に大きな影響を及ぼすといえます。
専門の業者に依頼し徹底的に清掃を行うことで、売却価格の下落幅を抑えることが期待できるでしょう。
事故の内容
事故物件の売却価格は、事故の内容によって大きく変動します。
たとえば孤独死の場合、売却価格は通常の資産価値より10~20%ほど下落するといわれています。さらに殺人事件などの、買主がより強い心理的抵抗を感じる場合、さらに売却価格は下がってしまいます。
徹底的な清掃やリフォームを行っても事件のイメージが払拭できない場合は、売却価格を下げざるを得ない場合もあるでしょう。
売主の希望
事故物件の売却は、売主の希望条件によって最適な売却方法が異なります。たとえば「少しでも高く売りたい」という希望と「可能な限り早く売りたい」という希望では、売却方法は大きく変わってくるでしょう。
高額売却を目指す場合、買い手を探すことに時間がかかります。また、早期売却を希望する場合は、価格を下げてでも早く売却するよう動かなければなりません。
事故物件は通常の不動産売却とは相違点が多いため、知識と実績が豊富な不動産業者に相談し、適切な売却方法を検討するといいでしょう。
売却のタイミング
事故物件であっても、経済状況やトレンドなどによって売却価格は変動します。同じ地域、同じ条件の物件でも、売却のタイミングによって売却価格が大きく変わる可能性があるからです。
事故物件は通常の物件よりも価格が低くなりますが、不動産価値の相場が高いタイミングで売れば、想定よりも高い価格となる可能性に期待できるでしょう。
不動産価格に影響を与える要因は、地域の人気度、金融緩和などの経済状況、自治体の支援制度などがあげられます。そのため、事故物件を売却する際は、市場の動向を常に把握し、ベストなタイミングを見極めることが重要です。
過去の取引事例を調べたり、複数の不動産業者に査定を依頼したりして、物件の現在価値を把握するようにしましょう。
売却を依頼する業者
事故物件の売却価格は、売却を依頼する業者によって変わります。事故物件の売却には専門的な知識や経験が必要であり、業者ごとに査定額や売却戦略が異なるからです。
依頼する業者によって売却価格が変動する要素には、売却先が仲介業者か買取業者か、事故物件の取引に知見があるか、地域の不動産売買に精通しているか、査定額の算出方法などがあげられます。
さまざまな業者に査定を依頼すると、たとえ同じ物件であったとしても査定額に大きな差が出てきます。つまり、事故物件の売却成功は、信頼できる業者を選ぶことがカギとなるのです。
INTERIQでは、事故物件の取り扱いに長けた不動産会社です。事故物件の買取実績や知識が豊富であるため、適切な査定額を算出可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
自分で事故物件を査定する方法
事故物件は、自分で査定額を調べることが可能です。参考程度にはなりますが、さまざまな査定方法があります。
5つの査定方法を紹介しますので、利用しやすい方法で事故物件を査定してみましょう。
不動産取引情報提供サイトで調べる
レインズ・マーケット・インフォメーションという名称の不動産提供サイトがあり、こちらのサイトでは、実際の成約価格を元にした取引情報の閲覧が可能です。国土交通省が指定する不動産流通機構が運営しているため、精度は高めといえます。
サイトで地域名を入力し、所在地、面積、築年数、最寄り駅などを絞り込みます。所有している物件と似た条件の物件をいくつか選定し、チェックした物件の取引価格に10〜50%を割り引くことで相場を出すことが可能です。
不動産ポータルサイトとの違いは、不動産ポータルサイトは所有者や不動産会社が設定した価格であり、レインズ・マーケット・インフォメーションは実際の成約価格にもとづいているという点です。
そのため、不動産ポータルサイトよりも若干精度が上がります。ただし、市場にあるすべての物件が載っているわけではないことを覚えておきましょう。
不動産一括査定サイトを活用する
不動産の売却を検討している場合、不動産一括査定サイトを活用する方法があります。不動産一括査定サイトを使用すると、所有物件の査定を複数の不動産業者に一括で依頼できるという点がメリットです。
サイトの多くは無料で利用できますが、会員登録が必要な場合もあります。
不動産一括査定サイトのよい点は、売却相場の適正金額を把握できたり、相性のいい不動産業者と出会える確率が高いところです。ただ、複数の業者から営業電話がかかってくることがあり、対応に困るケースもあるでしょう。
不動産一括査定サイトは、不動産売却の第一歩として非常に有効なツールです。ただ、あくまでも目安であるため、正確な金額を知りたい場合は不動産業者に依頼するのをおすすめします。
不動産ポータルサイトを利用する
不動産ポータルサイトを活用すれば、費用をかけずに手軽に物件の相場を調べられます。不動産ポータルサイトには、SUUMO、LIFULL HOME’S、at home(アットホーム)などがあり、所有する物件と似た条件の物件を探すことが可能です。
所在地、面積、最寄り駅、築年数などを絞り込み、似ている条件の物件をいくつか選定しましょう。選び出した類似物件の売却価格から10~50%、家賃料金から20~30%を割り引いて計算することで、事故物件のおおよその価格が算出可能です。
手軽に費用をかけずに相場が把握できますが、あくまでも目安です。より正確な相場を知るには、不動産業者へ査定を依頼することをおすすめします。
買取業者の無料査定に申し込む
事故物件の売却を行う際、専門の買取業者に査定を依頼するという方法があります。不動産の売却には、仲介と買取という2種類の方法が選択可能です。
仲介は、不動産業者が売主と買主の間に入り、売買契約の成立をサポートしてくれます。一方、買取は不動産業者が直接買い取る方法です。
事故物件の取り扱いに長けた買取業者は買取実績が豊富です。事故物件の活用知識にもとづき、高精度の査定額を算出してくれます。
買取業者は査定を無料で行っている場合が多数です。そのため、コストを抑えて少しでも早く、正確に査定価格を知りたい場合におすすめの方法といえます。
不動産鑑定士に鑑定を依頼する
事故物件の売却において、より正確な相場を知りたい方は、不動産鑑定士に鑑定を依頼するのがおすすめです。不動産鑑定士とは、不動産の適正な価格と活用方法についての専門家です。
国家資格である不動産鑑定士の資格を持った専門家が、さまざまな鑑定評価の方法を駆使して評価額を出します。そのため、鑑定結果の精度は高めであるのが特徴です。
事故物件は安く買い叩かれるといったリスクがありますが、不動産鑑定士に依頼することであらゆるリスクを最小限に抑えられます。
ただ、鑑定士に支払う鑑定費用は、20万〜50万円ほどと高額になるのが一般的です。そのため「高額なコストがかかってもかまわないので、正確な売却価格をきちんと把握しておきたい」という場合には、実績と経験が豊富な不動産鑑定士に依頼することをおすすめします。
事故物件の査定を依頼する際の流れ
事故物件の査定を依頼する流れは、物件の売却方法によってプロセスが異なります。ここでは、事故物件の査定を依頼する際のおおまかな流れについてまとめました。ぜひ参考にしてください。
物件情報の整理
物件の査定をスムーズに進めるには、必要な書類や情報を事前に準備しておくようにしましょう。
物件の基本情報(所在地・築年数・面積・間取りなど)、事故の詳細(発生日時・事故の概要・対応状況など)の情報をまとめておきます。また、ほかに共有者がいる場合は、物件の持分や同意状況についても記しておきましょう。
書類については、固定資産税通知書や設計図、測量図などを用意しておきましょう。これらの情報を事前に整理しておくと、査定担当者とのやり取りがスムーズになり、査定時間の短縮にもつながります。
また、物件の外観や室内が汚れていたり、破損していたりする場合は、清掃や修繕を行うことをおすすめします。物件がよりよい状態であるほうが、査定額によい影響を与える可能性が高まるでしょう。
査定の依頼
準備が整ったら、査定会社に問い合わせてみましょう。査定会社に問い合わせる際には、確認すべき点を明確にしておくことが重要です。
確認する点は、訪問査定か机上査定なのかといった査定の種類と、査定費用(無料である場合が多数)についてです。また、必ず確認しておいて欲しいのは、事故物件の取り扱い実績があるのかどうかという点です。
事故物件の取り扱い実績は査定額の精度に影響します。そのため、事故物件取り扱いに精通した査定会社を選ぶようにしましょう。
確認が済んだら、物件の状態について説明します。事故の詳細などの重要事項をあいまいにしたり、隠したりすると、のちにトラブルへとつながる可能性があります。きちんとした査定結果を得るためには、物件の現状を包み隠さず伝えるようにしましょう。
査定結果・提案の確認
査定が完了すると、報告書が提示されます。報告書には売却価格を決定するにあたり重要な内容が記載されているため、内容をきちんとチェックしましょう。価格はもちろん、査定理由や市場動向についての詳細な理由が明記されていると理想的です。
仮に、査定額が想定よりも低かった場合は、遠慮せずにその理由を聞きましょう。類似物件の成約事例や、物件のマイナス要因などを質問すると、参考になる場合があります。
また、ほかの査定会社に相談し、複数の査定を行うことで、適正な価格を把握できます。必要性を感じたら、複数の会社に査定を依頼し、比較検討することをおすすめします。
不動産会社の選定
査定結果が出たら、不動産会社の選定を行います。事故物件の売却方法は、仲介と買取という2つのパターンがあります。
不動産会社の仲介を利用する場合、事故物件の取引実績が豊富な不動産会社を選ぶことが重要です。複数の業者から査定を受けると、比較がしやすく売却価格のイメージがつかみやすくなります。
査定価格や売却提案をしっかりと比較検討し、信頼できる業者を選定するようにしましょう。
媒介契約の締結(仲介の場合)
事故物件の仲介を申し込む不動産会社が決定したら、媒介契約を結ぶ流れとなります。媒介契約にはいくつか種類があり、複数の不動産会社と契約を結ぶこともできます。
しかし、いくつかの不動産会社と契約すると、事故の内容が広まってしまう可能性があります。そのため、まずはひとつの不動産会社と契約しましょう。複数の不動産会社と契約する場合でも、3社ほどに抑えておくようにしてください。
媒介契約が締結したら、不動産会社による販売活動が始まります。買主候補が現れたら、条件交渉に対応しましょう。不動産会社とあらかじめ相談し、どこまで値下げに応じるかを決めておくとスムーズに進められます。
買主との条件が合意に至れば、契約締結となります。決済が済んだら不動産会社に仲介手数料を支払いましょう。
売買契約の締結(買取の場合)
事故物件を不動産会社に直接買い取ってもらう場合、仲介と比べて非常にシンプルな流れで売却が可能です。
不動産会社に査定を依頼し、買取価格を算出してもらいます。査定額に同意したら、不動産会社と売買契約を締結します。決済が済み、物件を引き渡せば売却手続きは終了となります。
仲介の場合、買主を探すための販売活動と、仲介手数料の支払いも必要です。しかし、買い取りでは不動産会社がじかに物件を購入するため、これらの手間やコストはかかりません。
買取価格は仲介と比較して低い傾向がありますが、買主を探す行程を省略できるため、迅速な売却が可能です。
事故物件の査定価格を少しでも高くするためのコツ
事故物件は、市場価格より安くなるのが一般的です。しかし、できるだけ早く適正価格で売りたいと考えるのは自然なことといえます。
ここからは、事故物件を少しでも高く売りたい場合に有効な方法を5つ紹介します。
そのままの状態で査定してもらう
事故物件をそのままの状態で査定してもらうと、売却価格が高くなる可能性につながります。
事故物件は購入を避ける人が大多数ですが、物件の取得費用を抑えるために積極的に事故物件を探す人もいます。事故物件であることを気に留めない人は、購入後、自分好みに室内を改装するケースが多いため、そのまま購入してくれます。
また、解体は避けた方がいいでしょう。解体には数百万円の費用がかかるうえ、解体しても事故物件の告知義務がなくなるわけではありません。
売却時には事故物件であることを伝える必要があり、解体費用を回収できない価格で売却することになったり、売れ残るリスクにもつながります。少しでも高く、リスクを避けて売却するには、解体せずそのままの状態で査定してもらうようにしましょう。
清掃・修繕・リフォームを行う
事故物件を査定してもらう前に、清掃や修繕、リフォームを行っておきましょう。壁や床に汚れや臭いが残ったままでは、購入希望者に悪い印象を持たれてしまい、価格交渉で不利になる可能性が高くなります。
わずかな汚れや臭いであれば、通常の清掃やハウスクリーニングで充分です。清掃を行っても除去できない場合は、特殊清掃を依頼するようにしましょう。
また、建物が古くなっている場合は、部分的なリフォームを行うことで購入希望者によい印象を持ってもらえます。物件の価値を高められる可能性があるため、リフォームは効果的な方法といえます。
しかし、リフォームには高額のコストが必要であるため、物件全体をリフォームするのは避け、あくまで一部のみ改装するようにしましょう。
こちらの記事では、事故物件のリフォームについて解説しています。リフォーム業者の選び方やリフォーム費用も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。[「事故物件でも高額売却を目指すには?リフォームで価値を引き上げる方法」の記事へ遷移する内部リンクの設置を推奨いたします。]
事故から査定・売却まで一定の期間を空ける
事件や事故が起きたばかりの物件の場合、マイナスな印象が根強く残っており、売却が難航することがあります。
通常の不動産の場合、時間経過とともに資産価値も下がっていきます。しかし、事故物件の場合は、一定の期間を空けて世間の記憶を薄れさせたほうがスムーズに売却できることがあります。
テレビやニュースなどで大きく報道された事件など、人々の記憶に強く残ってしまうような場合には、半年から1年程度の期間を空けるのがおすすめです。時間を置くことで事件の記憶が薄まり、購入希望者が現れやすくなるでしょう。
不動産業者に仲介を依頼
一定の条件(事故物件の原因が孤独死・事故死の場合、特殊清掃やリフォームで事故の痕跡が感じられない場合、最寄り駅から近い場合など)を満たしている物件であれば、不動産仲介業者を通じて、通常の物件と変わらない価格での売却を目指せます。
売却依頼を受けた仲介業者は、物件情報を公開して購入希望者を募集します。多くの潜在的な買い手にアプローチできるため、売却価格を高めに設定していた場合でも売れる可能性が出てくるでしょう。
このケースでは、査定前の特殊清掃がカギを握っています。特殊清掃の費用は、4LDK以上で20~60万円程度が必要です。しかし、コストをかけてでも事故の痕跡をなくしてしまうことが、査定額を高くするためには必要不可欠といえるでしょう。
事故物件の取引実績が豊富な買取業者に査定を依頼
事故物件には、死因などにより購入希望者に嫌悪感を与え、価格を下げても売れないケースがあります。そのような売却に難がある事故物件は、事故物件の取引実績が豊富な買取業者に査定を依頼しましょう。
買取業者は、直接買い取った物件をリフォームしてから再び売り出します。通常では敬遠される物件でも、事業として利益を確保できるならば買い取ってくれます。
ただ、すべての買取業者が事故物件を取り扱えるわけではありません。事故物件の取り扱いは専門知識が必要なため、事前に買取業者のホームページなどで実績を確認し、信頼できる業者を選ぶ必要があります。
INTERIQは、事故物件の取り扱いに長けた不動産会社です。事故物件の買取実績や知識が豊富であり、専門知識を有したスタッフが適切に対応いたします。事故物件を少しでも高く売りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
事故物件の査定でとくに注意すべきポイント
ここからは、事故物件の査定において、とくに注意すべきポイントについて解説します。
告知義務を理解する
事故物件を売買する際、不動産業者は売主・買主に対して告知義務があります。宅地建物取引業法や国土交通省によって定められたガイドラインにより、事故物件であることを伝えなければなりません。
不動産業者は、取り扱う物件が事故物件である事実を重要事項説明書に記載し、購入希望者が内容を十分に理解したうえで契約を結ばなければなりません。
事故物件についての説明を怠った状態で契約が成立した場合、買い手は不動産業者へ損害賠償の請求が可能です。損害賠償を請求された不動産業者は、宅地建物取引法違反となり、業務停止や免許はく奪といった重い処分を受ける可能性があります。
物件の状況を正確に把握する
事故物件の状況を正確に把握しておきましょう。現状を正直に伝えることで、のちにトラブルへとつながる可能性を抑えられます。
正しく告知するために必要な内容は4つあります。まずは「発生時期と場所」です。事故や事件が起きた日時と場所を具体的に伝える必要があります。大掛かりなリフォームを行った場合も、時期と場所を伝えなければなりません。
次に「死因」です。病死、事故死、自殺、事件によるものなど、死因の情報を明確に伝えましょう。ただし、日常生活での不慮の事故死や自然死、老衰などについては告知義務は発生しません。
次に「特殊清掃が行われたかどうか」です。どこを清掃したのか、なぜ特殊清掃が必要だったのかを説明します。
最後は「情報開示を拒否された事実」です。不動産業者や管理会社が事故の情報開示を拒むケースがあります。もし拒否されたら、その事実についても伝えましょう。不動産業者には告知の義務があり、知り得た情報を開示する義務があるためです。
市場の心理的影響を考慮する
前章でも解説したとおり、心理的瑕疵物件は購入をためらう人が多く、相場よりも査定額は低くなります。値下げ幅は事故内容によって変動しますが、立地や事故状況によっては値下げ幅を小さく抑えられる可能性があります。
「他殺でなければ気にならない」「特殊清掃やリフォームで事件の余韻を感じなければ問題視しない」など、心理的瑕疵にはそれぞれ異なる感じ方があるからです。「安く購入できるなら事故物件でもかまわない」という人もいるため、想定よりも値下げせずに済むケースもあります。
告知のタイミングと方法を考慮する
事故物件の査定を依頼する際、告知のタイミングと方法を考慮しましょう。物件の情報をいつ伝えるかは悩みどころですが、実は事故物件であることを伝えるタイミングに、明確な定めはありません。査定の前でもあとでも、所有者の都合に合わせて伝えても問題ありません。
査定前に事故物件であることを伝えると、その情報を査定額に反映できるため、より正確な査定額を知ることが可能です。一方、何度か査定を行い、信頼できる業者かどうかを吟味してから伝えるという選択肢もあります。
注意点として、売却金額が提示される前までには告知しましょう。事故物件であることを伝えずに算出された査定額は、本来の価格とは異なり正しい金額が把握できない可能性があります。
地域特性や近隣の噂を考慮する
近隣の方は事故についての悪いイメージを持つ場合が多いですが、時間の経過とともに事故の記憶が薄れ、風化していきます。周辺住民の間でも話題に上がらなくなると、悪い噂も少しずつ消えていくでしょう。
記憶が風化し、過去の事件が契約に影響を及ぼす可能性が低くなった場合、告知しても物件価格が減額されるとは限らないでしょう。
事故物件の査定してもらう業者を選ぶ際のポイント
ここからは、事故物件の査定をしてもらう業者を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。それぞれ詳しくみていきましょう。
過去に事故物件の買取を行った実績が多い
事故物件を査定してもらう業者を選ぶ際は、事故物件の買取実績が多数ある買取業者を選択しましょう。事故物件の買取実績が豊富な業者は、事故物件の取り扱いに長けています。そのため、高価買取の可能性が高まります。
ホームページで実績を確認し、売却を考えている物件のエリア実績もチェックするといいでしょう。
不動産の買取価格は、不動産会社とエリアの相性が大きく影響します。物件があるエリアでの買取実績が多数ある業者は、安心して取引を任せられる可能性が高いといえます。
評判や口コミを確認する
事故物件の査定を依頼する業者を選ぶには、利用者の声に耳を傾け、口コミや評判のよい買取業者を見極めましょう。
事故物件の買取業者のなかには、一部ではありますが不誠実な悪徳業者が存在しています。実際に利用した人の意見を知ることで、正当で信頼できる業者であるかを判断する重要な要素となります。
SNSやGoogleマップ、利用者投稿型の口コミサイトなどをチェックし、利用者の生の声を探してみましょう。利用者の率直な感想が多く掲載されているため、安心して取引を任せられる業者かどうかを判断できるでしょう。
弁護士や司法書士などとの連携がある
事故物件の査定や売却では、司法書士や弁護士、税理士といった専門家との連携がしっかりしている買取業者を選ぶようにしましょう。
事故物件の取引は法律上の問題が起きやすいため、専門家と連携しておくことで問題をスムーズに解決できる可能性が高まります。
とくに注意すべきは「契約不適合責任」です。売却後に物件の欠陥が見つかった場合、売主が責任を問われる可能性があります。
本来、事故物件の買取では売主の責任は免除されるケースが多数です。しかし、なかには売主に責任を負わせる契約を結んでいる業者も存在します。
弁護士などと連携していれば、こういった契約上の落とし穴も事前に見つけ、安全に取引を進められます。安心して物件を売却するためにも、専門家との連携が整った業者を選ぶようにしましょう。
事故物件を専門の買取業者に売却するメリット
事故物件を専門の買取業者に売却すると、さまざまなメリットがあります。ここからは、6つのメリットについて詳しく解説します。
高額での買い取りが期待できる
事故物件を買取業者に売却すると、高額での売却に期待できます。
仲介業者に売却を依頼した場合、自分で価格を決められるため、高値で売れる可能性があります。ただ、買い手が決まるまでに時間がかかりやすい傾向があり、1年以上かかるケースもあります。もし長期間売れない状態が続けば、価格を下げる必要があるでしょう。
そのため、買取業者のほうが結果的に高値で売却できたというケースもあります。売却価格は仲介よりも低くなる傾向にはありますが、すぐに現金化できること、売れ残りを避けられることが買取業者へ売却するメリットといえるでしょう。
迅速な現金化が可能
事故物件の売却を考えている場合、なるべく早く現金化したいと考える方も多いでしょう。買取業者に売却することで、最も早ければ即日に現金化が可能です。
一般的に不動産の売却には時間がかかります。仲介業者は最初から買い手を探すため、広告や販売活動の期間が必要だからです。
しかし、買取業者は事故物件を自社で直接買い取ってくれるため、広告を出したり販売活動を行ったりといった期間が必要ありません。買取業者が事故物件を査定し、売主が査定額に合意すれば、すぐにでも売買契約を結ぶことが可能です。
スピーディーな現金化は、買取業者で事故物件を売却する際の大きなメリットといえるでしょう。
現状のままでの買取が可能
事故物件の売却を考える際、物件の片付けや清掃をどうすればよいか悩む方もいるでしょう。専門業者によっては、現状のままで買い取ってくれる場合があります。
室内にゴミや家具、生活用品などが残っていたり、特殊清掃が行われていなかったりする場合でも、そのままの状態で査定や買取をしてくれる業者が存在します。
片付けや清掃をするのは大変手間のかかる作業です。また、業者に依頼するにも手間と費用が必要です。
しかし、買取業者に原状のまま買い取ってもらえれば、煩わしい手順を省くことができます。事故物件に知見のある専門の買取業者であるからこその、大きなメリットといえるでしょう。
売却プロセスがスムーズ
買取業者に売却を依頼すると、売却に必要な工程を担ってくれるため、スムーズに進められるのがメリットです。
仲介業者に依頼した場合、遺品整理や特殊清掃は売主自身で行う必要があります。事故物件の痕跡をなくすのが原則であるため、特殊清掃などの原状回復を怠ると物件価値は下がり、売却は難航するでしょう。
しかし、買取業者であれば、事故物件を現状のまま買い取ってくれます。買取後にリフォームや特殊清掃を行うため、汚れや臭いなどの痕跡が残っている状態でも問題なく対応してもらえます。
そのため、売主は事故物件を原状回復させるなどの対策を行う必要がありません。事故物件の売却は精神的に負担が大きいものですが、買取業者に依頼することで心理的負担を減らし、スムーズに売却を進められるでしょう。
むやみに物件情報を公開する必要がない
事故物件の売却を検討する際、周囲に知られずに売却したいと考える人も少なくないでしょう。買取業者で売却すれば、事故物件の情報が公開される心配はありません。
通常、不動産を売却する場合、チラシやインターネットなどに物件情報を掲載します。仲介業者は広告宣伝によって買い手を探すため、このような手法で販売活動を行います。
通常の物件であれば多数の人に閲覧されても問題ありませんが、事故物件を掲載するとインターネット上に情報が公開されてしまい、周辺住民の視線を集めてしまう可能性があります。
しかし、買取業者は事故物件を直接買い取るため、広告を出す必要がありません。買取業者と売主の間だけで取引が完結するため、第三者に知られることなく売却可能です。
「周辺住民に知られることなく事故物件を売却したい」と考える場合は、買取業者へ相談することをおすすめします。
売却後のトラブルからの免責
買取業者に売却を依頼すれば、売却後のトラブルを避けられる点がメリットです。通常、仲介業者を通しての取引では、契約内容と相違のあるトラブルが発覚した場合、売主が責任を問われる可能性があります。
契約内容と相違のあるトラブルの例は、物件に隠れた瑕疵が後日発覚した場合、仲介業者から損害賠償や修繕費用を請求されるといった内容です。
一方、買取業者は物件を現状のまま買い取るため、売却後の責任を免除してくれるケースがほとんどです。そのため、売却後に発生するトラブルを心配する必要がありません。
売却後のリスクを最小限に抑えたい場合は、買取業者に依頼するのが賢明な選択といえるでしょう。
どんな物件でも断られる心配が少ない
事故物件の売却は「本当に売れるのか」と多くの人が不安に感じるものです。そんなお悩みは、買取業者に相談することで解消できるでしょう。
買取業者は、事故物件の状態に関わらず買い取ってくれることが多いため、売却を断られる心配はほとんどありません。一方で仲介業者を通じて個人が買主となる場合、事故物件であることを理由に断られる可能性が高くなるでしょう。
また、個人との契約取引では、契約トラブルが発生しやすいというリスクもあります。契約後に買い手から支払いが滞ったり、買い手の家族が購入に反対して契約が白紙になったりするケースもあり得るでしょう。
しかし、買取業者は事故物件の取り扱いに長けたプロの不動産会社であるため、トラブルは起こりにくいといえます。スムーズな取引が期待できるため、事故物件の売却を検討している方は、まずは買取業者に相談してみるといいでしょう。
INTERIQであれば、どのような事故物件でもスピーディーに買取いたします。他社で対応してもらえなかった事故物件でも、INTERIQでは買取が可能です。
少しでも負担が軽くなるよう、物件の売却をサポートいたします。丁寧にご対応しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
事故物件は査定・売却が可能です。しかし、事故物件の査定にはいくつか注意すべきポイントがあり、一般的な不動産の売却とは異なることを知っておきましょう。
事故物件の査定を適切に行うためには、事故物件の取り扱いに長けた不動産業者を選ぶ必要があります。事故物件の売却に対する知識があり、ノウハウも豊富に持っています。そのため、事故物件の売却に強みのある業者に依頼するようにしましょう。
事故物件の査定・売却を検討されている方は、INTERIQにお任せください。INTERIQでは、事故物件はもちろん、火事があった物件や騒音がうるさいといった物件など、他社で買取を断られた場合でも責任を持って買取いたします。
お見積りやご相談は無料でご対応しております。親身に寄り添った対応を心がけておりますので、ぜひ一度INTERIQへお気軽にご相談ください。